明日は西城町の夏の風物詩、ひばごん郷どえりゃあ祭が開催される。子供向けの抽選会やステージイベント、夕方からのパレードなど、盛り沢山の内容なのだが、何といっても見どころは、西城川の河原や歩道に置かれる灯ろうと花火じゃないかと思う。
市街地にある民家で西城川に面した家は、どこも川に降りるための階段があって、降りたところに水辺に沿って歩道がつくってある。その歩道や、水面の岩の上などに置き灯ろうが設置されるのである。これがなかなか雰囲気がある。このあたりの川では、夏になるとカジカが鳴く。カジカの声と灯ろうのあかりが何とも言えない郷愁を誘う。
そして、打上げ花火。約2,500発と、規模的には大したことないウチの花火だが、ヨソと違うのはその迫力!

どえりゃあ祭の迫力を図で説明しよう。上の図面が花火の上がる市街地周辺を西城川の上流方向から見た断面図である。ご覧のように、西城の市街地は2つの山の谷間に位置する。
普通、多くの人がイメージする花火大会は、見晴らしの良い河原や、池のほとりなど、視界の開けた場所が会場だと思う。より多くの人が観賞するためだ。また、大きな花火大会は、打上げる玉も大きい。したがって、観客との安全な距離を確保するため、立ち入り禁止エリアがかなり広くとられる。しかも大きな花火は高く揚がる。つまり、大きな花火大会になるほど、花火と観客の距離は大きくなってしまうのである。
じゃあ、単純に「小さい花火ほど迫力満点!」なのかというと、もちろんそんなことはない。どえりゃあ祭の場合、市街地や国道が近いため、立ち入り禁止エリアが半径100mとなる「2.5号玉」を揚げることになる。通常の花火大会では「3号玉」が主流となるが、3号玉の打上げ高度は約100m。2.5号玉は約60m。その差約40m。相当低い位置で炸裂する。山の斜面から打ち上がった花火は、市街地から見ると、山と山の間、頭の真上で花咲くように見えるのである。
さらに、その「音」である。狭い谷間に大音響が響き渡る。迫力では宮島の花火にだって負けない。(見たことないけど)

置き灯ろうと打ち上げ花火。なかなか良い感じでしょ?